アナログ規制撤廃に向けた「設備点検・修繕の作業効率サービス」を提供開始

エヌエスティ・グローバリスト株式会社(本社:東京都豊島区、代表取締役:山本直)は、LPWA(Low Power Wide Area)分野のリーディングカンパニーとしてLoRa無線独自技術を用いたセンサーIoTを駆使し、公共インフラ設備の稼働状態を監視する用途で多くの導入実績を誇ります。

目視、常駐・専任といった形式で行われている様々な点検・修繕業務に対して、遠隔監視などデジタル技術の活用を広く認めて規制を一括で見直して少子高齢化の加速で人手不足を解消とする「アナログ規制」撤廃の流れを踏まえて、センサーおよび通信技術の融和によるデジタル変革が加速されてきます。

この度、当社の強みである広範囲LoRaネットワーク技術を用いて、交通手段が整っていない地域へ安易に作業員を送り込めない、人件費の高騰といった課題解決に“長距離無線”を用いて、従来のアナログ監視・検査・点検業務に対してセンサーとカメラを掛け合わせて遠隔地の状況把握を可能とし、業務のデジタル化に貢献する「設備点検・修繕の作業効率サービス」を2022年11月30日から提供開始いたします。

設備点検・修繕の課題

提供の背景

鉄道・道路・発電所・ダムといった公共インフラで行われる点検・検査・監視業務は、目視・パソコン入力などの手間を要する他、技術者の高齢化や人手不足の影響を受けて人件費が課題となります。また、作業周期が長いことで予防的措置(予防保全)のチャンスを逃すケースがあります。国も点検管理業務に対して「アナログ規制」撤廃を掲げ、非効率的と判断した5000条項のうち、8割にのぼる4000条項が法改正の対象となっています。この流れを受け、デジタル化による新たな産業創出、人手不足解消、生産性向上の期待が持たれています。

本サービスは点検・検査・監視に関わる業務の速やかなデジタル移行をサポートすることを念頭に置いています。監視対象物にセンサーを後付けすることで24時間モニタリングが可能となり、異常値を管理者へメール通知することも、平常時から蓄積されるセンサーデータを活用し予防保全の実施計画へ役立てることも可能です。点検業務のデジタル化は業務の生産性向上や人手不足解消が期待できると同時に、長期に渡って設備の維持コスト抑制にも貢献します。

また、場所によってはセンサーに加えて定点カメラを設置し、現場を遠隔地から画像を確認できるようにすることも可能です。これらのセンサー・カメラ・通信機器には電源供給が必要となりますが、設置場所によっては配線工事が大掛かりとなる場合に備え、太陽光電源装置「SpreadRouter-SOLAR」を利用することで課題解決が可能です。

サービスの特徴

1. 複数のセンサーを組み合わせて設備の状態を監視

  • 水位センサー:異常水位
  • 振動センサー:設備の劣化監視
  • 漏水センサー:水漏れ・溢れ監視

上記は一例ですが、監視用途に応じた各種センサーの取付が可能です。各センサーは稼働状態をリアルタイムモニタリングし、蓄積されたデータをトレンド分析することで設備負荷による故障可能性を予見することや、データ活用を通して保全計画にも役立てられます。

2. 異常判定で作業者の駆け付けを支援

センサー毎に蓄積した計測値はグラフでビジュアル化します。目視でリアルタイムモニタリングが可能となることに加えて、設備毎に水位値や濁度、振動値などの閾値を設定することで異常値検出時にメールでアラート通知を行います。普段のモニタリングに加えて異常時に担当者が迅速に対応できるようサポートします。

3. 通信回線や交通網が未整備の場所からもデータを集約可能

携帯電話回線や固定回線が整備されていないエリアでも免許不要・通信費無料のLoRa無線を用いて通信を実現します。山間部や複数の拠点に分かれる場所においては250mWに増強した高出力タイプを使用し、見通し距離10km且つ最大12段の中継機能を使用することで複数にまたがる拠点を広範囲にまとめて網羅することが可能です。また、通信機器やセンサーはコンパクトなため設置場所のスペース確保も容易です。

4. 商用電源は不要

センサーや通信機器は電源が必要となりますが、計測場所から電源を取れない遠隔地や電源工事が大規模になる立地に対しては太陽光と蓄電池をセットにした装置も用意しております。そのため、電源確保を心配する必要はありません。

5. 現場画像の取得にも対応 ※オプション機能

センサーによる監視サービスのスタンダードプランに加え、プレミアムプランでは設備の現場状況をカメラで撮影しクラウドで静止画を記録し現場を画像で確認することも可能です。

LoRa無線独自技術

  • 無線出力20mWの標準タイプに加え、無線出力を250mWに無線電波出力を増強した高出力タイプでカバーする2種類を用意しました。電波が届きにくい鉄扉や障害物が多い場所、あるいは山間部などの携帯電話回線のエリア外でも高出力タイプの活躍が期待できます。
  • 施設内外の遠い場所からでもデータ通信を可能とする12段ホップ機能
  • 測定したセンサーデータはLoRaを用いた無線通信で送信するため、導入にあたって新たな配線工事が不要となり導入コストを削減できます。

プレスリリース


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